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quando l’acquacedratario Giuseppe Dentis apre la sua piccola bottega nell’edificio di fronte all’ingresso del Santuario della Consolata. Il locale all’epoca era arredato semplicemente, con tavole e panche di legno. 

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【Special interview①】コーヒーを飲むと健康にいい!? 1日3~4杯飲む人たちが長生き

この度Bicerinの学術顧問として、先生が長年研究されてきたコーヒーと健康にについて数々のデータや研究結果をもとにインタビューにお答えくださいました。

日本のがん研究や栄養研究の総本山である国立がん研究センターや国立健康・栄養研究所において、「がん予防」や「食と健康」に関する研究をリードしてきた津金昌一郎先生です。よろしくお願いします!

コーヒーでがんのリスクが低下。
それってほんと?

注目のクロロゲン酸がもたらす効果&効能について教えてもらいました。

Q:カフェインは身体に悪いと多方面で言われているためコーヒーの摂取は身体に悪影響・・・というのは本当ですか?

タバコやお酒と同様にがんや循環器疾患原因になるなど体に悪いと思われていた時代もありました。ですが、近年その認識は変わりつつあります。 

Q認識が変わりつつあるのはなぜですか?

その理由として、大勢の人を対象にコーヒーをどの位飲むかを調査し、各々のグループでのその後の病気の発症リスクや死亡リスクを比較するコホート研究と呼ばれる研究が世界中で多数行われ、コーヒーを飲む人たちの方がむしろ病気のリスクが低く、長生きすることがわかってきました。

わたしたちが日本人約9万人のコーヒー飲用状況を調査し、約20年間追跡したデータによると、その後の死亡リスクが、コーヒーをまない人たちとべ、11未満の人たちは9%、11-2杯の人たちは15%、3-4杯の人たちは24%リスクが低くなっていました残念ながら5杯以上では15%と更には低くはなりませんでした。(参考論文:Saito E,  et al. Association of coffee intake with total and cause-specific mortality in a Japanese population: the Japan Public Health Center-based Prospective Study. Am J Clin Nur 2015;101:1029-37.

同様の研究が世界中で行われていて、これまでに死亡リスクとの関連を検討した35研究を合わせて解析すると、コーヒーを毎日は飲まない人たちに比べて、毎日1杯飲む人たちで9%、2杯飲む人たちで13%、毎日3.55杯飲む人たちで15%と最もリスクが低くなり、それ以上飲む人たちではリスクが上がるという報告がありました(参考論文:Kim Y, Giovannucci E. Coffee consumption and all-cause and cause-specific mortality: a meta-analysis by potential modifiers. Eur J Epidemiol. 2019;34:731-752.

従って、コーヒーを毎日飲む人たちの方が、死亡リスクが低いことはかなり確かであり、現状においては134杯コーヒーを飲む人たちが最も長生きする、即ち、トータルで健康的であるということになるかと思います。

また、死因別では、コーヒーの飲用により、心疾患や脳血管疾患などの循環器疾患、呼吸器疾患、糖尿病による死亡率が低くなることが示されています。

さらに、疾病の発症リスクとの関連を検討した複数のコホート研究を合わせた解析においては、循環器疾患、Ⅱ型糖尿病、肝臓がん、子宮体がん、パーキンソン病などとの関連において、コーヒー飲用者において発症リスクが低いことが確かめられています。脳卒中、Ⅱ型糖尿病、肝臓がん、子宮体がんに関しては、われわれの研究においても同様の関係が示されています。(参考論文:van Dam RM, et al. Coffee, Caffeine, and Health. N Engl J Med. 2020 Jul 23;383(4):369-378.Oregon State University:https://x.gd/KaJKD)


Q日本ではよく商談や会議においてコーヒーを飲むシーンが多いと思います。コーヒーに含まれるカフェインの効果や効能ついてはいかがでしょうか?

頭が冴え元気になったように感じることがあると思いますが、これはカフェインの覚醒作用によるものです。

Qカフェインが神経系に作用するとどんな効果があるといわれていますか?

カフェインの脳神経に対する作用としては、覚醒効果により精神的パフォーマンスを上げて眠気を抑える、頭痛やその他の痛みに対する鎮痛剤の効果を高めるなどの作用があります。うつ病やパーキンソン病のリスクを減少させる可能性もあるとされています。ただし、カフェインは適量を摂る分には問題ありませんが、過剰に摂取したり、感受性の強い人では、めまいや興奮、不安、不眠などの症状が現れる恐れもあります。
覚醒作用を期待して多量に飲み過ぎないように気をつけましょう。(参考論文:van Dam RM, et al. Coffee, Caffeine, and Health. N Engl J Med. 2020 Jul 23;383(4):369-378.)

Qカフェイン以外にもコーヒーが健康に良いという認識になりつつあるのはどんなことがわかったからですか?

コーヒーのほとんど(約98.6%)は水でできているので、コーヒーの主成分は水ですが、カフェイン以外にもポリフェノールなど健康にいいと期待される成分も多く含まれているんです。

津金先生ありがとうございます。

次回!ポリフェノールがどうして健康に良いのか第2弾インタビューで深掘りしていきたいと思います♪

2023.12.11

トリビアなひととき